ラスティックな木製キッチン|総無垢で素朴なデザインが魅力
マンションリフォームで新しい輸入キッチンを納入しました。珍しいアルダー材の総無垢の面材のキッチンです。お施主さんは木の雰囲気が好きな方で、国内外の色々なキッチンショールームを見て回って最後に当社に来られました。
シンプルベーシック・ローコスト・インテリア全盛の昨今ですが、住居に安らぎや心地よさを求めるのであればやはり木質を使ったインテリアでまとめるのが一番です。
木製キッチンのマンションリフォーム実例
マンションリフォームでフローリングとキッチン、パネリング、レンガタイルを納入しています。
左側バルコニーよりフードのダクトが来ているので、ダクト長さを短くするために左側にガスコンロを配置しました。ガス器具はハーマンでダッチオーブン付きの高火力の器具。食器洗い器はミーレの45センチ幅のシリーズの構成です。
キッチンとレッドシダーのパネリング
全体的に素朴なラスティックスタイルにしたかったので、キッチンドアも床も節有りの無垢材で同じ色目の材料で揃えました。
元々あったキッチン内から見た様子。レッドシダーのパネリングを壁と天井に貼って現場でオスモの自然塗料を現場で塗りました。
レッドシダーの濃淡がいい味を出していますし、シダーの香りも若干ありほっと落ち着ける安らぎの空間を演出します。
ラスティック輸入キッチンのディテール
キッチンの扉にはわざわざ木の節のある材料を使いラスティック感を出しています。
吊戸棚の上には大きめのクラウン(モールディング)。これが有ると無いとではキッチンの重厚感が違い「キッチンは家具」といったコンセプトを強調します。
吊戸棚と天井のレッドシダーもよくまとまりました。
キッチンはデザインだけでなく作業の効率に基づいた機能的な工夫も入れました。
シンク直上の吊戸棚は奥行きを浅くし、シンクで洗い物をしているときに頭がぶつからないように奥行きを15センチ程浅くしました。
またその下にはちょっとした物を受けるようにオープン棚も付けています。
ワークトップはクウォーツ天板でサイルストーン。バックガードは10センチの高さで水を弾きます。壁面を輸入レンガにしたのでその汚れ防止も兼ねています。
シンクはコーラー社のホーローシンク。
グローエの水栓とシーガルフォーの浄水器は、元のキッチンから外して付け替えたものです。基本的にコーラーのホーローシンクには浄水器用の穴は空いていないのですが特別に今回はあけました。
一般的なステンレスシンクと比べると少し小ぶりなシンクですが、食器が一度にたくさん洗える輸入品の食器洗い器があるので然程使い勝手に困ることはないでしょう。
ホーローのシンクは汚れが付きにくくいつもピカピカ、流し台をいつもきれいに保てるのでオススメです。
設計:谷口聡子建築設計事務所